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サスペンション剛性の重要性について

不可解なリアのロールの正体とは。

ダウン量にともない不思議と増加するリアのロール感。主にワンボックス車両のリアサスペンションに採用されるリジッドアクスル(車軸懸架式)は、フロントサスペンションとは異なりロールセンターが著しく変化することはありません。また、ローダウンによる低重心化がロール半径を縮小させるため、ロールモーメントは減少する方向に働きます。では、なぜローダウン車両を運転するとロールが気になるのでしょうか。それは、左右のリーフスプリングを跨ぐかたちで連結されるアクスルハウジングと、その間に挿入したダウンブロックの固定方法が深く関わっていたのです。

構造上の弱点か? 歪み発生のメカニズム。

原因を探っていく過程で明らかになったのは、力点と作用点の密接な関係でした。アクスルハウジングを力点、リーフスプリングを作用点とした場合、両者の間隔が離れて生じる歪みがロールとなって現れていたのです。また、歪みの大きさには規則性があり、ブロックのサイズが大きくなるにつれて倍増するため、ハードダウン車両ほどロールの影響を強く受けます。さらに、アクスルハウジングとリーフスプリングの固定に使用されるUボルトにも直接的な要因が隠されていました。ローダウンする際には、ブロックの高さに応じて純正品より長いUボルトに交換する必要があります。その特性は他の一般的なボルトと同様に、ナットを締め込んで応力を加えていくと軸力に比例して伸び、ナットを緩めると元の長さに戻ります。これを弾性域での締め付けといい、弾性域を超えてさらに締め付けると軸力と伸びの比例関係がなくなり、急激に伸びて元に戻らなくなります。当然のことながら、ボルトの全長が長くなるほど鋼材の伸びる量は増すため、この特性が原因で歪みの発生が助長されていた可能性も否めません。

驚きの裏ワザ、即効剛性アップのロジック。

歪みによる過度のロールを改善する秘策は、リアサスペンション全体の剛性アップにありました。走行中、激しい横振れに見舞われるリーフスプリングと、それを支える左右のロアブラケットを強靭なスチールパイプで連結。リーフスプリング下面をアクスルと平行につなぐことで、堅牢無比な口の字結合を完成させたのです。“アクスルパワーブレース”の絶大な効果によって剛性不足を克服したリアサスペンションは、ロール削减にとどまらずハンドリングや走行安定性にも劇的な変化をもたらします。

驚きの裏ワザ、即効剛性アップのロジック。